「焼き締めの器」は、釉薬がかかっていないため呼吸をしています。

吸ったり、吐いたりを繰り返す器ですので、使っているうちに器の表情が変化してくるのが特徴です。

「器を育てる」そんな気持ちで日々の暮らしに取り入れていただけると嬉しいです。

釉薬は一切使わず土本来の味わいを引き出しており、使うほどに器の味わいが増していくのが特徴です。

使いはじめ

高温で焼き締めた器ですので、水分がもれることはありません。米のとぎ汁で煮立たせる必要は特にありませんが、皿などにいきなり油ものをのせると器に油シミがつくことがあります。できればお使いの際には一度、皿を水かぬるま湯にさっとくぐらせ、軽く水分を浸透させてから使っていただくとシミがつきにくくなります。しばらくは使う前にこのひと手間をかけていただくと器が馴染んできますので、油ものをのせてもシミがつきにくくなります。粉引きの器は特にはじめのひと手間をかけていただくことをお勧めします。そのあとは、どんどん使っていただくことで器全体が馴染んだ風合いとなり、使いやすくなります。じっくり育ててみてください。

洗うとき

普通の食器と同じように洗っていただいて大丈夫です。最初はスポンジよりもたわしで洗っていただくと凸凹の汚れがよく落ちます。それと器も角がとれて柔らかな感触になります。水分が浸透する器ですので、漂白剤など長い時間つけっぱなしにするような場合は、洗い流す時間もたっぷりとって充分にすすいでください。食洗器に入れていただいても器自体に問題はありませんが、洗う際の水の衝撃やほかの器と触れ合うことで割れやすくなることがありますのでおすすめはしていません。

電子レンジ

電子レンジは、少しでしたらOKかと思います。ただし注意点があります。

①入れてから時間がたったものをレンジにかけるという場合。

水分が浸透した状態でレンジにかけると、器が吸い込んだ水分が膨張して時により器が破損に至り、大変危険です。
例えば飲みかけのコーヒーが冷めてしまったので、レンジで温めたいという場合などで、避けたほうがよいでしょう。

②熱々に温めたいという場合

高温加熱を続けると、器に負荷がかかり、ヒビがはいることがあります。
ぬるめに温める程度の使い方がベターです。

しまうとき

毎日お使いいただいていれば、かるくふきんでふきとるくらいで充分ですが、しばらく使わないときには、器をしっかり乾かしてから収納してください。
水分が残っているとカビの原因になります。
万が一カビてしまった場合には、ブラシなどでカビを軽く落とした後、熱湯で殺菌消毒してください。